HOME » 人財育成資料室 » 戦略的営業講座 » 10.ルート営業の強化のために⑥
自社商品を取り扱っている得意先に対し、営業は、得意先の仕入れ意欲・販売意欲を高めるための支援やサービスを、また得意先自身の販売力を強化するための支援やサービスを行っています。
最終的には、得意先とより緊密な関係を築き、自社商品に対する販売協力度を高めることで、自社商品の拡販を図るということを狙っていきます。
シェア拡大が大きなマーケティング課題となる今日の市場環境においては、自社や自社商品に対する得意先の好意形成度合いが大きく影響してくるだけに、得意先攻略のあり方への関心はますます高まっています。
自社と得意先との関係性から、得意先の位置づけを明確にして、位置づけに合った攻略策をとることが重要です。
①「最重点顧客」
売上規模や成長性、インストアシェアなどが高く、自社にとって最も重要な得意先です。戦略課題としては「インストアシェアの維持」「得意先の取引先に対する拡販・深耕力の強化」といったことが挙げられます。
②「収穫顧客」
規模、成長性ともに中程度以下であり、インストアシェアにバラツキはありますが潜在的拡販可能性が見込まれる得意先です。戦略課題としては「特別な投資を控えながら取引を継続」となります。
③「インストアシェア拡大顧客」
売上規模、成長性にバラツキはありますがインストアシェアの拡大余地が残っている得意先です。戦略課題としては「規模または成長性に着目したインストアシェア拡大策の強化」が挙げられます。
④「取引再検討顧客」
売上規模、成長性にバラツキがあり、インストアシェアや潜在的拡販可能性が小さい得意先です。戦略課題としては「取引安全性が担保できればインストシェア拡大策を実行」となります。
⑤「取引撤退顧客」
規模、成長性、潜在的拡販可能性ともに低く、インストアシェアにもバラツキがある得意先です。戦略課題としては「過剰支援の削減」「場合によっては取引撤退を検討」となります。