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【ゲーミフィケーション】

元の言葉は「Gamify=ゲーム化する」こと。
広義では、あらゆる日常の活動に対してゲームデザインの知見(ゲームメカニクス、体験デザイン、デジタル技術等々)やゲーム的要素を適用して役立てること。
企業活動においては何らかのキャンペーンやイベントにゲーム性を足してより楽しくしたり、顧客に何らかの目標に対して楽しんで参加していただいたりして心理的ハードルを下げるために活用することが多い。
2010年前後にコンピュータ・ソフトウェアの世界で広がり、概念が投資家たちに注目されたことから一般に広く知られるようになったと言われている。
当時、アメリカの調査会社ガートナー社では「2015年までに50%の会社が、管理プロセスの革新にゲーミフィケーションを導入する」と予測した。
※2024年現在、残念ながらそこまでゲーミフィケーションが浸透しているようには見えないが、ゲーミフィケーション自体が巧妙に見えない形にされている可能性は存在する。
代表的な事例としては

・自宅の発電量と電気使用量を可視化して楽しみながら環境に配慮した生活をする
・塾で成績によって小さなカテゴリーに分け、その中から卒業したものに何らかの褒賞を行う
・顧客に良いサービスを提供したスタッフにシールを上げて年間獲得シール数で表彰を行う

といったものがある。
元ゲーム開発者でゲーミフィケーションデザイナーの岸本義弘氏によるとゲーミフィケーションに導入する「ゲームデザイン」の知見として、代表的なものには「能動的参加」「賞賛演出」「即時フィードバック」「自己表現」「成長の可視化」「達成可能な目標設定」といったものがあるという。
現時点では褒賞に関連する事例が多いようだ。
その点ではモチベーション理論との相互連携による研究結果が待たれている。

人材開発や企業研修の文脈においては「研修自体やワークにゲームメカニクスや体験デザインの知見を取り入れてゲーム仕立てにする」ことはゲーム化=ゲーミフィケーションと呼べるが「研修ゲーム」はもともとゲームなので厳密なゲーミフィケーションの定義とは異なる。

ゲーミフィケーションの要素を導入した企業は何らかの好意的な成果が観測されることが多いという。
また、ゲーミフィケーションの手法は行動経済学とも相性が良いと思われる。
正確な文献や歴史の研究にあたっていないが、意外と御朱印帳やスタンプラリーのようなものがその嚆矢なのかもしれない。

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