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【MTP】

MTPはManagement Training Programの略語で、管理職を養成するトレーニングの始祖的存在/代表格と呼べるものである。
現在、一般社団法人日本産業訓練協会(通称日産訓)が普及活動を行っている。
※未来マネジメントでは管理職研修をはじめ各階層研修は承っておりますが、MTP研修は承っておりません。ご了承ください。

戦後、日本はアメリカで行われていた産業教育や経営手法、生産管理手法を熱心に研究し、導入していた。
その中でも「科学的管理技法(とその発展形としてQC活動)」「MTP」「TWI (Training Within Industryの略語で、MTPよりも下位の監督職層を対象とした管理についての研修)」は、日本のその後の製造業の発展に大きく貢献したと評価されている。
1950年初頭にアメリカ軍で行われていた管理職育成のプログラムを当時の通産省が受け取り、企業に紹介したのがMTPの始まりと言われている。
第二次世界大戦前、アメリカでは兵士を早期育成しなければならなかった事情からインストラクショナルデザインの技法が生まれ、軍隊から企業組織や学校へと波及していった。
軍隊で兵隊を育てるという非常にシビアな背景を持って生まれ、科学的管理技法の影響もあって「標準化」を重要視しながらその後企業に広まっていったという意味で、MTP、TWIとインストラクショナルデザインは生い立ちと発展のプロセスがよく似ている。
日本ではその後も、日本産業訓練協会によって定期的に内容の推敲が行われながら現在まで続いている。
現在では台湾や中国、ASEAN諸国にまで広がり、現地の団体が研修を行っているという。

MTPで学ぶことは「マネジメントの基礎」「マネジメントプロセス」「問題解決とリスクマネジメント」「信頼関係の形成」「育成と啓発」「良いマネジメントの実現」の大きく6つで構成されている。
MTPの守備範囲は管理職として汎用性の高い「マネジメントの原理原則、基本論」「人材の管理のやり方」に軸を置いているため、採用や配置などの人事管理や「その業務」で求められる専門性の高い内容については対象としていない。
MTPはグループ討議を中心として進める研修であり、それぞれの体験の中から教訓や原理原則を導き出すことを意図している。

MTPとTWIはインストラクター養成講座も整備されていて、社内インストラクターによる研修が実施可能である制度になっているのも特徴的である。
日本の企業教育に大きな変化が訪れている現在、これまでの基本を確認する意味でMTPは研修プログラムの始祖的存在として注目される可能性が高いものと考えられる。

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