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立場が変わるタイミングで実施される「階層別教育」に対して、「営業教育」「技術者教育」「サービスマン教育」等、
「その企業で、その仕事をするために必要な知識、技術、スタンスを習得する」ために行われる教育のこと。
例えば営業であれば「商談スキルの研修」、技術者であれば「技術教育」等、業務に直結した研修を行うことで業務レベルの向上を図る取り組みとして行われる。
企業の競争環境によっては各職種を担当する人のスキルの高さが競合との差別化要素につながることも多いため、人材育成施策の中でも非常に重要な位置づけの教育である。
事実、業界内で社員のスキルやパフォーマンスを高く評価されている会社は職能教育の重要性を重くとらえて実施していることが多い。
職能教育は比較的企画、運営が難しく、受講生の仕事状況や習熟レベル等によって「内容がピンとこない」状況になりやすいという難点を持っている。
精度の高い職能教育を行うためにはきちんとした職務分析、業務遂行状況分析を行った上で、
受講生の習熟度合いを分析しながら現実的かつ着実なステップアップ、テーマアップをすることが体系デザイン上のカギとなる。
また、階層教育が立場の変化や経年に対して行われるのに対して、職能教育は「その仕事をする人」を選抜した上で、参加者のレベルを合わせるために業務経験年数で
「ベテラン」「若手」等の階層に分ける形を取ることが多い。
これまで日本企業は「その企業で必要とされる知識、スキル」を従業員に身につけさせるための教育設計をしてきた歴史を持っている。
現在、日本の雇用環境は大きな転換点を迎えているため、今後は職能教育の役割や位置づけも変わっていくことが予測されている。