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【ロックダウン世代】

ロックダウン世代とは、2020年の新型コロナウイルスの感染拡大に伴う各種規制や自粛の流れの中で、教育機会や雇用機会を失った、または今後何らかの機会損失といった不利益を被ることが予想される世代を指す言葉。
団塊の世代、氷河期世代、ミレニアル世代、Z世代と続々と命名されてきた世代呼称の新しいパターンの一つである。

初出は2020年5月に提出されたILO(国際労働機関)が出したコロナウイルスが雇用に与える影響についての報告書の中である。
ILOによると

・新型コロナウイルス感染症の影響によって、世界の若い世代の6人に1人が休業や解雇などで働けなくなる状況に陥っている
・雇用が続いている人でも労働時間が23%減っている。特に、若い女性の雇用状況の悪化が顕著である

と報告をしている。
ILOでは、ロックダウン世代がまさに今後の経済の立て直しを行っていく世代でもあることから、この層に対する効果的な支援が急務である、とまとめている。

こういった世代間で格差が生まれた時や経済活動の悪影響を受ける世代が出るような出来事があった際には、日本国内の場合新卒一括採用と入社年次を中心とした教育や処遇体制が根強いため、経済や個人の生活において根深い問題となって長期化する危険性を孕んでいる。
その代表格とこれまでされてきたのが就職氷河期世代である。
就職氷河期世代は、不景気時に就職活動をしなければならなかったために不安定な雇用環境、低い処遇で働いている人の割合が多く、平均値でバブル期入社世代と比較して年収は低く管理職に就く機会や社内での教育を受ける機会も少ないとされている。
その結果この世代は貧困率も未婚率も高く、国内の経済停滞感の原因の一つとして課題視されるようになった。
また、世代間格差の問題は国防や治安といった問題にも広く波及することが理解されるようになった。
2019年から厚生労働省を中心にこの世代に対する支援を本格化する予定だったが、それもコロナウイルスで経済全体が停滞する状況となってしまった。

経済的な影響の規模や社会的な変化の規模を考えると、ロックダウン世代はこのままでは就職氷河期世代を上回る不幸な世代となってしまう可能性もある。
こうした状況を踏まえ、国、自治体、経済界の協力のもとに将来の可能性となる世代を育てる強力な支援施策の実行が求められている。

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