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【ロジカルシンキング】

論理的思考と日本語訳される。
学術的な論理学由来のものとコンサルティング会社由来のものがある。
この項目では後者、ビジネスシーンの文脈で多く見られるコンサルティング会社由来の思考技法としてのロジカルシンキングを紹介する。

一貫して筋が通った考え、説明をすることを核としてMECEやピラミッドストラクチャー、フレームワークなどのツールから成り立つビジネス思考技法の一種である。
ロジカルシンキングの技法はデカルトの「方法的懐疑」に原点があり、「疑いようもなく正しいこと」「抜け漏れがないこと」を重要視する。
日本では2000年代初頭にマッキンゼー等の外資系コンサルティング会社出身の著者が書いたビジネス書がブームになり、有名になった。
日本語は主語や述語があいまいでも(話す人同士の認識のベースが近いことが多いので)コミュニケーションが成り立つ言葉であり、
日本の文化はハイコンテクスト文化(=前提となる考え方をあまり説明しなくても相互理解が成立しやすい文化)であると古くから指摘されている。
結果、日本人は論理性が弱いとされ、ビジネスの場面では特にディベートやプレゼンテーションに苦手意識を持つ人が少なくなかった。
そのため、話の骨子を組み立てる上で指針となり、「疑いようもなく正しい」ために納得性を高めることができるロジカルシンキングは企画担当者や営業マン、経営に近い立場の人たちに重宝された。

しかし、その一方で「使いこなすのに時間がかかる」ことや「それぞれのツールには得意不得意がある」
「似たような思考経路をたどった結果似たような意見や言論が出やすくなってしまう」
「想定内のものしか思考の対象にできない」等の欠点も指摘されている。

また、そもそも「論理は思考を省略するものであり、論理と思考は必ずしも一致するものではないので言葉自体が不適切だ」という意見や
「現代の情勢からするとロジカルシンキングが前提としている完全性、無謬性自体に無理がある」といった意見がある。
「ビジネスにはロジックが必要不可欠である」という前提自体が時代の空気によって変化し、結果としてロジカルシンキングの価値も時代の変化で上下する現象が起こっているといえる。

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