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プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを成功裏に完了させることを目指して行う活動や管理行動のこと。
PMI(Project Management Institute、プロジェクトマネジメント協会)ではプロジェクトを「独自の成果物、またはサービスを創出するための期限のある活動」と定義している。
プロジェクトマネジメントの知識体系は、冷戦下でソ連との有人ロケットの打ち上げ競争に敗れたアメリカが危機感を抱き、プロセスのスピードアップを目指して体系化を進める中で当時デュポン社が開発したクリティカルパスやガントチャートといった知見が取り入れられ、整理される中で確立していったとされている。
プロジェクトマネジメントの知識体系が一般的に広まる前は、ベテランのKKD(経験、勘、度胸)に依存した属人的な仕事に頼ることが多かった。
プロジェクトマネジメントはプロジェクトの成功確率を上げるだけでなく、仕事の標準化やその後の改善/効率化においても有効であり、現在多くの企業組織の活動の中で取り入れられている。
一般にプロジェクトマネジメントでも基本となる管理サイクルはPDCAサイクルだが、PDCAサイクルは日々の仕事の中でたえず回っている状態でなければならないとされている。
その上で「立ち上げ→計画→実行→監視/コントロール→終結」という形で納期のある大きなプロセスを説明するのが一般的である。
現在、プロジェクトマネジメントの手法としては上記のPMIが策定しているPMBOK(Project Management Body of Knowledge)が最も有名である。
PMBOKはPMIの管理の基、4年に一度最新の研究成果を取り入れる形でアップデートが行われている。
日本でも産業競争力の強化を目指して、経済産業省(当時は通産省だった)の主導でP2M(プロジェクト・プログラムマネジメント)というプロジェクトマネジメント手法を開発していて、こちらは日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が管理している。
現在でも十分その有効性が重要視されているプロジェクトマネジメントスキルだが、今後は「AIの普及発展」「VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性の頭文字で現在の変化が激しく予測できない社会環境を指す言葉)環境への対応の重要性」「ステークホルダーの複雑化、多様化」「雇用の多様化」といった要素からより重要性が増す可能性がある。
特にAIの影響は大きく、定型業務は人間の手を離れていく中でより企業として価値を創造するためのプロジェクト仕事、非定型業務の拡大が起こると考えられているようだ。
今後はこうした事態に対して各企業や組織がどう取り組み、自組織にどう落とし込んでいくかが期待されている。
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