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【新人】未来マネジメントの「組織人」に対する考え方 前編

前回は「自社の組織人を育てるために」というお話をさせていただきました。
ではそもそも「組織人」とは何なのか?
今回は「弊社の考える組織人」とは何か?という内容です。
弊社の考える組織人の定義は、アラン・ダウンズ氏の著書である『組織の中で成功する人の考え方』の内容をベースに、弊社でアレンジを加えたものとなっております。

 

Ⅰ「組織人」とは

Ⅱ「組織人」に求められる考え方と行動

Ⅲ「組織人が陥りやすい危険性」

Ⅳ「組織人として成功する考え方」

 

の四項目で構成されています。

少しボリュームがありますので、前後編に分けてご紹介いたします。
前編では上記Ⅰ~Ⅲについてのご紹介です。

 

 

Ⅰ「組織人」とは

組織人とは、

所属する組織のミッションを知り、
組織の目的を果たすために必要な期待役割と責任を適切につかみ、
業務遂行における制約的条件を押さえて、
目的と目標の達成に貢献する人

 

 

Ⅱ「組織人」に求められる考え方と行動

1)成果意識と貢献責任

組織の目的・目標を達成するための自分の貢献責任をよく把握して、その達成に邁進することができる

 

2)連帯意識とチームワーク

組織・チーム目標と自己目標の関連性を理解して、チームと個人、個人と個人の相乗効果を生み出すことに貢献することができる

 

3)専門性と自己成長

担当職務を遂行するプロとしての自覚を持ち、専門性を磨くと同時に、プレーヤーからリーダーへと自己を成長させていく向上心を持っている

 

4)組織(事業)活動とコンプライアンス

CSR、企業倫理、コンプライアンスなどの事業活動を取り巻く環境条件を正しく理解して、適切な判断と行動がとれる

 

5)変革と挑戦

変化する経済情報、市場情報、顧客情報、競合情報などの情報収集力と活用力を高め、変化への適応力を発揮する

 

 

Ⅲ「組織人が陥りやすい危険性」

1)組織人×目的喪失性

組織人の事業活動を取り巻く環境は常に変化しています。そうした環境下で組織の目的を達成し続けるために、中長期ビジョンの策定、短期の目標・方針・戦略の策定に留まらず、環境変化に合わせた目標・方針・戦略の変更などは日常茶飯事のことといってもよいでしょう。問題はこうした変更に対して、「なぜ」「何のために」を理解しないままに、目先の役割と責任の重さに不安と不満を増幅させてしまう「目的喪失症」に陥ってしまう危険性は身近に潜んでいます。

 

2)組織人×依存性

組織人の仕事の多くは「上位方針に基づいて」行います。ここに依存心が生まれやすい原因があります。「方針は分かったが具体的に何をするのかまで示して欲しい」「目標達成のためにはこれとこれが不足している。組織対策として速く不足分を補って欲しい」といったことは実に多く見聞きします。主体性、自立性の欠如が依存心を育ててしまうのです。

 

3)組織人×批判性

現状の仕事のやり方に満足せず、否定的意識で現状を見て、より効率的な・効果的な仕事の進め方に改善することの必要性はいつも言われています。現状否定の意識と行動は重要です。ここでいう批判性とは、評論家的批判論を繰り返し組織やチームを混乱に巻き込むことです。批判の眼は誰でもが持っていますが、当事者意識が欠如すると批判のための批判になってしまい、最悪は批判することが目的になってしまいかねません。

 

4)組織人×閉鎖性

「私たちの常識、組織の非常識」「組織の常識、社会の非常識」の温床となるのがこの閉鎖性です。組織の中には長年培われてきた伝統や慣習、不文律といったものがあります。これらの全てが悪しきことではもちろんありませんが、価値判断として検証しなければならないこともあります。悪しき側面に物言えぬ風潮が重なると、組織の閉鎖性は強まるばかりです。怖いのは、最初は違和感を覚えていた組織人もいつのまにかその閉鎖性の中にどっぷりと浸り込んでしまうことです。

 

5)組織人×組織都合性

組織にはステークホルダーへの貢献が求められます。それを実現するのが組織人です。しかし、組織には時に「組織の自己保存」が、組織人には「組織人の自己保存」が目的化することがあります。この時に組織都合が顔を出す。組織都合を目的としているために不祥事やコンプライアンス違反を発生させてしまうのです。

 

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