HOME » 人財育成資料室 » 新人&OJT小話 » 【新人】新入社員を「自社の組織人」として育てるために
今回は「自社の組織人」についてです。
新入社員研修において必ず組み込まれているテーマが「学生から社会人への変化(転換)」です。「お金を払う側からもらう側へ」「インプットする立場からアウトプットする立場へ」「責任範囲の拡大」等、社会人として持つべき意識や考え方を最初に理解してもらい、そこからビジネスマナー、ビジネスマインドといった「新入社員研修のスタンダードナンバー」に入っていくという流れが一般的でした。
近年ではそこからもう一歩踏み込み、「社会人としてどうあるべきか」に加え、「自社の組織人としてどうあるべきか」を重要視する傾向にあります。コンプライアンスに関するテーマが新入社員研修で取り上げられるようになっていることはその特徴のひとつではないでしょうか。
さて、新入社員を「自社の組織人」として育成する上で重要なポイントが、
・自社のミッション(使命)
・自社の経営理念
・自社のビジョン
・自社の行動規範
・自社が大切にする価値観(バリュー)
等、「自社を構成する屋台骨」ともいうべき要素を、新入社員にしっかりと理解してもらうことです。
上記のテーマは研修で扱う際に、ビジネスマナーや電話応対等の「わかりやすくスキルや知識が身に付くテーマ」とは違い、どうしても地味で硬い内容となってしまいがちです。
さらに、新入社員はまだ経験がないからという理由で、「自社のミッションは~~~です」「自社の経営理念は~~~です」という風に単純化して一方的に伝えるのではなく、
「自社のミッションを達成するためには、私たちはどのように行動をすべきか」
「自社の理念を体現するために、私たちはどうすべきか」
等、グループワークや、討議等で本人たちに能動的に考えさせるような仕掛けをしてあげると、頭の中に残りやすいのではないかと思います。
この段階で基本的なところを自分たちなりの言葉で理解しておかないとこの先改めて学習するという機会もほとんどないのが実情ですから。
次の新入社員研修カリキュラムを検討する際に、上記のテーマに関しても再考してみてください。より効果的な研修が実施できると思います。