HOME » 人財育成資料室 » 管理職実践講座 » 9.管理職のリーダーシップ②
日本の社会学者である三隅二不二氏が提唱したのが『PM理論』です。
リーダーシップ行動を、「P:目標達成行動」(Performance)を重視するか、「M:集団維持行動」(Maintenance)を重視するかという、PとMのふたつの軸で定義しています。
Pの行動
・納期を厳守するために細かく進捗を管理する
・ルールや規則を守るために、厳しくメンバーを指導する
成果をあげるために目標の設定や計画の立案、メンバーへの指示などによって目標達成のための課題解決を図り、業績や生産性を高める行動をとります。
Mの行動
・メンバー間に対立が生じた場合に、その解消に向け積極的に調整役として関与する
・メンバー一人ひとりを気づかい、積極的に声をかけ幅広く対応する
組織やチームといった集団をまとめるために、人間関係を良好に保ち、チームワークを維持・強化する行動をとります。
pm型はリーダーとしての存在意義がないとみなされる場合が多く、リーダーの立場ではいられなくなるということができるでしょう。
pM型は、他律的要因で業績が伸びている場合は、いわゆる調整型のリーダーとしての存在感を示すことができるでしょうが、ビジネス環境が厳しい中においてはやはりリーダーとしての存在価値を失ってしまいます。
Pm型は、流れを変える、変化を成し遂げる初期段階においては効力を発揮するでしょう。しかし、中期視点でみると自律的なメンバーをつくることへの障害をつくってしまいます。
PMは、目標達成活動が持続的にできる自律的な組織づくりを可能にします。