HOME » 人財育成資料室 » 管理職実践講座 » 5.ノンパワハラ・マネジメントの勧め⑥
パワハラが発生しやすい職場環境のワーストスリーは
① 「上司と部下とのコミュニケーションが少ない」
② 「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」
③ 「残業が多い/休みが取り難い」
です。
ここでの着目点は、①~③に対して、パワハラ経験者と未経験者の捉え方に大きな差があるということです。①は経験者35.9%、未経験者17.4%、(差は18.5ポイント)、②は経験者25.8%、未経験者9.5%、(差は16.3ポイント)、③は経験者38.8%、未経験者20.6%、(差は18.2ポイント)となっています。
この差を管理職としてどう考えますか。
パワハラと言われないように「パワハラと言われることをしないように注意している」「部下の気持ちを傷つけないように言い方や態度に注意している」「飲み会などへの参加を強要しないようにしている」といった努力を続けていても、そこに油断はないでしょうか。 無意識に差別的対応をとってはいないでしょうか。
やはりここでのポイントはコミュニケーションにありそうです。管理職から部下への一方的なコミュニケーションでは意味がありません。
一方的なコミュニケーションはパワハラのリスクが高くなります。
パワハラを起こした管理職がよく口にする「部下とのコミュニケーションが足りなかったと思う。だから誤解を与えてしまったようだ。もっとコミュニケーションをとるべきだった」という言葉はどういう意味を持っているのでしょうか…。
こういうタイプの管理職のコミュニケーションスタイルは一方通行色が強いのです。
部下に対して「注意する」「叱る」「説教する」、部下が何か言おうとすると「話を遮る」「口答えするなという」「黙って聞けと言う」など、一方的なコミュニケーションを取り続けていて、その中に暴言が入ってくるとパワハラだと受け取られてしまいます。
もちろん管理職の中には指導熱心な人もいます。あれも教えたい、これも教えたいと部下に話すことばかりが増えて、部下の話を聞かなくなってしまって、部下からパワハラだと言われてしまうことがあります。気の毒な面がありますが、どんなにすばらしいことを教えても、部下の話を聞かなくなってしまうと「押しつけられた」と思われ、そのことが繰り返し続くと「パワハラだ」と捉えられてしまうのです。
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