HOME » 人財育成資料室 » 管理職実践講座 » 1.管理職の意思決定②(意思決定のための基本原則)
ミドルの意思決定の大半は部下を動かし組織を動かすものです。意思決定の遅れは、関係者の巻き込みを遅らせ、事業の遅れを招きます。この自覚を持ち、やはり意思決定に強くなる必要があります。
意思決定は単に決めることではありません。複数の案の中からより良い案を選ぶことと捉えるべきです。
正しい意思決定のために必要なことが状況の把握です。問題があれば現在の状況や、問題発生の原因、現在までの経過などをより正確に把握する必要があります。
「何のために(目標)何を決定するのか」を明らかにすることです。例えば問題解決テーマですと、100%を目指すのか、90%で良しとするのかを決めなければなりません。さらにその決定によるメリットとデメリットについても押さえておかなければなりません。
解決案は複数検討します。解決目標を確認しながらそれぞれの解決案を評価して、最終案を決めます。
以上、意思決定の基本プロセスをご案内しましたが、重要なのは日常から状況把握のための情報が入るようにしているかです。そのスタートは変化する状況の中で自分が意思決定しなければならないという意識があってのことです。
意思決定には「戦略的意思決定」と「管理的意思決定」の二つがあります。
戦略的意思決定とは方針や戦略に関わる意思決定です。期初に打ち立てた方針や戦略、重点策などを自分の意思で決めることが如何に重要かはわかるはずです。
管理的意思決定とは日常業務の管理上の意思決定です。残業申請に対する可否、経費申請に対する可否、主張申請に対する可否の決定などです。日常的過ぎて、これらの事案に対して意思決定しているという自覚がない場合は要注意です。
両者を混同しないことも重要です。