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Ⅴクレーム初期対応の注意点

◆ケーススタディ1 お客様の声にすかさず反応、お詫び、迅速行動に心がける

1.居酒屋の店員がお客様の注文を失念、その後の対応に不快を与えたケース

① お客様(入店後ビール1本をすでに飲みほして、30分たったころ)
「ちょっと!お刺身の盛り合わせ、随分前に注文したけど、まだかなあ?」

②店員(せわしく動き回っているところを呼び止められる)
「少々お待ちください」と、ひと言だけで厨房へ確認しにいく

③ お客様(しかし又も待たされてイライラが高じる)
『それにしても対応が遅い。何ですぐに戻って来ないんだ!』

④店員(しばらくしてから戻ってきて、いきなり)
「お待たせしました。お客様、今すぐお持ちします」

⑤お客様(詰問口調で)
「注文、通っていなかったんじゃないの?」

⑥店員(初めて神妙な面持ちで)
「すみません。私が忘れていました」

⑦お客様(怒りをあらわにして席を立つ)
「やっぱり、そうか。もういいよ、お勘定!」

お客様の『要求』と『期待』に応えることができないと、お客様の不快感や不満感が大きくなり、苦情・クレームとなって表れるという典型的な事例です。

 

お客様の『要求』=お金を払ってお刺身の盛り合わせを提供してもらう

お客様の『期待』=美味いお刺身を肴にビールを飲みストレスを発散する

 

結果、お客様は『要求』、『期待』のどちらも満たされませんでした。お客様としては今日の仕事のストレスを飲むことで発散したかったのです。にもかかわらず、更にストレスがたまってしまったわけですから、店員の緩慢な対応にお客様がお怒りになるのは当然のことでした。

 

2.最初が肝心、適切な初期対応でお客様の怒りを鎮める

上の事例の場合、急所は②の初期対応にあります。店員がお客様の表情を見て、怒りの心情を読み取る力が欠けていた点が致命的です。

失念は誰にでもあることです。それを挽回するにはお客様の視線や声にすかさず反応し、心からのお詫びを示し、店員自らが責任をもって迅速に行動することです。そうすれば大抵のお客様の怒りは心情を理解されたことにより鎮まります。

仮にこの店員は非正規雇用だから、外国人だからという言い訳は許されません。お客様にとっては関係のないことです。すべての店員がお客様の不満に即対応できるまで教育していくことが、店を経営する側の義務といえます。

 

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