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Ⅳクレームにおける謝罪の意義と心構え

◆「お客様が誤っていても謝る」ことは正しい ―早期クレーム解決は心構え次第-

1. クレームのパターンを整理し、謝罪にスポットを当ててみましょう

① 原因が自社にあり、お客様側の主張が正しい場合
② 原因がお客様側にあり、自社に落ち度がない場合
③ 原因が自社にあるか、お客様側にあるか、調査をしなければ現時点不明の場合

① の場合は、誠心誠意「まず謝る」ことが最優先です。自明のことで異論を持つ人はいないでしょう。

② の場合は、冷静に対処する必要があります。しかし、とりもなおさず「お詫び」することが原則です。

どちらが悪いということではなく、「迷惑をかけたこと」に対し、あるいは「不快感を与えたこと」に対し、お詫びをする気持ちが事態を早期に収拾させます。

「何をおっしゃいます。お客さまが明らかに間違いですよ。いいですか・・・・」と初めから鬼の首を取ったような物の言い方をすれば、お客様が実は勘違いしていたのだと気づいたとしても、今更引き返せなくなり意地になって事態がややこしくなってしまいます。

お客様によっては、あの会社に恥をかかされたと恨み辛みの感情が増して、冷静に話し合えなくなる方も多くいらっしゃいます。要注意です。

③ の場合は、②の場合と同じようにまず「ご不便をおかけしています」と、お詫びをすることです。その後、双方、第三者機関の意見などを聴き入れながら、冷静に解決に向け取り組むことがベストです。

よく、最初に謝罪してしまうと、こちらの非を自ら認めたことになり、先々、自社が法的にも不利益を被ると、誤認されている方がいますが、それは取り越し苦労です。

それよりも「商売はお客様ありき」です。お客様を尊重しましょう。今後も生涯客(ファン客)になって欲しいと思うなら、お客様との関係作りを自ら断ち切らせてはいけません。

 

2. もう一度、謝罪時の心構えを全社的に共有しましょう。

① お客様を尊重する姿勢を忘れない。特に言葉づかいに気を配る
② その場で自社の利害を計算せず、誠意をもってお客様に対応する
③ 激しくクレームを言うお客様を悪人に仕立てない
④ お客様のお怒りはこちらの説明が行き届かなかったものと捉える
⑤ グッドマンの法則にあるように、クレームから逃げず誠意をもって解決することでお客様にファン客になっていただく

上記外にも社内、部門で、自社のクレームに対する「謝罪時の心構え」を検討してみてください。必ず今後のクレーム案件に活かせます。要は個人任せとしないことです。

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